第1回 概要・システム全体構成 | 『魔改造の放課後』を作る

連載・『魔改造の放課後』を作る

第1回 概要・システム全体構成

本連載では、東京大学魔改造研究会が運営している東大の授業『魔改造の放課後』について、その最終発表会『夜会』のライブ制作・配信がいかに実現されているかを解説します。

『夜会』では、授業に参加した学生チームが制作物の性能を競います。授業の詳細については EDUCATION をご覧ください。

本授業は東京大学基金「魔改造研究支援基金」によって運営されています。広く一般の方からご寄付を頂いている特性から、発表会運営の中で得たライブ制作・配信の知見を体系立てて公開しています。研究会ではマニュアルとして使用しています。

発表会の配信は寄付者の方々への成果発表会として、またオンライン参加する授業参加者のために制作しています。

第1回目の今回は、実現する機能の概要とシステムの全体構成を記します。

ライブ制作の要求機能

『夜会』の制作にあたっては、以下の機能を目標としました。

  • リアルタイムの映像を複数台のカメラで撮影し、スイッチングしてスクリーンに投影する
  • 競技の様子をリプレイ再生する
  • 映像に文字を重ねたり、効果音を再生したりする
  • 同時に5~6人がマイクで話せる
  • 会場に映し出される映像・音声と同じものをYouTubeライブ(限定公開)に配信する
  • 後に編集ができるように映像・音声素材としての記録も行う
  • 以上をレンタル機材を使いつつ費用を抑えて実現する
夜会のイメージ(Geminiで生成)。正面奥に競技用のコースがあり、ステージ上でチームリーダーが話している。リアルタイムの映像がスクリーンに投影されている。中央の最前列には実況席として4人が座っている。

会場となる教室の仕様はざっくり以下の通りでした。

  • プロジェクター2台(横並びに設置)
  • HDMI入力は2口、簡易的なスイッチングパネルあり
  • 音声はマイク入力(XLR端子)が2口

構築したシステムの構成

以下に構築したシステムの構成図を示します。

  • 映像のスイッチングはカメラ3台とスライドをまとめてAtem Mini Proで行う
  • 2台のプロジェクターにカメラ映像+スライドを並べて映したいときのみスライド用PCを移動させる
  • リプレイ、文字の重ね合わせ、効果音は配信ソフトOBSで行う
  • マイク音声は遅延防止のためOBSを介さずスピーカーに接続する
  • 投影用のメインPCと配信・録画用PCを分けて安定性を確保
  • 各カメラで録画、F3で録音を行い、編集用の素材として記録

今回はここまで。次回は具体的な機材の選定や各種設定、接続方法を扱います。